理事長メッセージ | Message

一般社団法人軽井沢青年会議所
第49代理事長  木村 健人

【はじめに】

 2020年より世界を震撼させた新型コロナウイルスの猛威により行動の自粛、経済の停滞を余儀なくされました。今なお新規感染者は増え続けて医療機関では病床不足が続き、職場では感染や接触による人手不足が起こっています。その一方で猛威と共に生きる道を選んでもウッドショック、資材や食料品、エネルギーの高騰など仕事や家庭への影響、課題は山積みです。様々な行動や活動が制限される中、非接触による働き方、活動の仕方などが変化してきました。遠方にいる方との会議の進め方、事業の開催・参加の仕方、広報活動の仕方など時代の変化への対応を余儀なくされています。そのような状況の中でも生活を続けていられる理由は、仕事に家庭に日常を守ろうと支えていただいている仕事の仲間や家族のおかげです。

【災害への対応】

雄大な浅間山の麓にあるこの地域ではかつて浅間山の噴火による影響があり、2014年には大雪の災害がありました。生活に直結した問題ながら自然災害そのものを防ぐ事は出来ません。地域の魅力をより発信するためにも災害に強いまちづくりは必要不可欠です。そのため日頃から防災対策を行い、災害時には命を守る行動をとり、避難生活から日常を取り戻しやすくする備えが必要になります。人は弱っているときに手を差し伸べてくれる相手を歓迎しますが、適切な支援でなければかえって相手に迷惑をかけてしまうこともあります。そのため現地で何が求められているのか正しい情報が必要になります。軽井沢青年会議所では長野ブロック協議会をはじめとするネットワークを生かし自らの地域はもちろんのこと、他の地域で災害が発生した際にも何が必要とされているのか情報を精査し、災害支援を迅速に適切に行える仕組みづくりを行っています。

【魅力的な組織作り】

日本全国にある青年会議所では20代、30代の青年が日々悩みながらもそれぞれの地域のために事業を実施しています。軽井沢青年会議所もまた多くの友情・奉仕・修練によって積み重ね、他人に任せるのではなく当事者意識で現実に向き合ってきました。限られた時間、人、予算の中でも自分たちの周りを良くしていきたい、地域や組織に貢献していきたいという前向きな気持ちが人を動かす原動力になります。人を動かす力は決して権力のようなものではなく、他者を巻き込み同意を得て協力をしてもらう力です。自らの言動が人を動かし地域をも動かす力になると、青年会議所の活動を通して実感していただきたいと考えています。

【地域との交流】

 何かを成し遂げようとしたとき、一つの組織だけで出来ることには限界があります。私たちの活動が地域のためであるならば、身近な地域のことを知らずに語ることも地域の方々や他団体との交流を無視して語ることもできません。他者の声に耳を傾け聴く力を養ってこそ、明るく豊かな社会の実現が現実味を帯びてきます。別荘や観光地としての魅力に引き付けられ多くの人が訪れる軽井沢町、生活のしやすい環境が整って移住者に選ばれている御代田町。異なる二つの地域を活動圏域としている団体としてその関係性を強みにしていかなければなりません。地域に対して常に謙虚な気持ちと感謝の念を忘れずにいましょう。

【未来を育てる】

2022年度から軽井沢高校で「総合的な探究の時間」が導入されました。講義中心の授業から、様々な分野において自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する能動的に学ぶ学習の時間が重視されるようになりました。今の子供たちが社会で生き抜くために必要な資質や能力を育成し、変化の激しい社会の中でも自らの意思で進路選択を行えるような「生きる力」を身につけていただきたい。

青年会議所と地域の子供たちは切り離せる関係ではなく、サマーシースクールやJCカップジュニアカーリング大会など様々な形で関わってきました。青年会議所の事業に参加した子供たちが楽しかった思い出を胸にやがて大人になり、今度は地域の未来を担ってくれることを願っています。

【創立50周年の準備】

2024年、軽井沢青年会議所は創立50周年を迎えます。創立40周年を経験していないメンバーが多くいる中で、今まで支えてくださった先輩方や地域の人々にどの様にして感謝を伝えていくのか、周年を迎える準備の一年とします。また今後の軽井沢青年会議所の活動に向けて、創立40周年のときに掲げたビジョンを検証しつつ新たなビジョンを作ることで、50周年以降の軽井沢青年会議所の発展の一助といたします。

【結びに】

 入会以来、青年会議所の活動を通じて仲間と協力して事業に取り組み、活動をしていなければおそらく出会うことのない多くの方と出会い、成功も失敗も共有してきました。より良い効果をもたらすために幾度となく重ねる議論の先にすれ違いもありました。新たなことに挑戦する中で先輩たちから多くの事を学び、辛いことも沢山ありましたが、この地域とこの組織が好きだからこそ続けられました。私たちが取り組んだ運動こそ未来を作っていくと信じて、一年間よろしくお願いいたします。

入会のご案内
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